エベレストのトレッキングルートの始点・ルクラへは、首都カトマンズから飛行機で東に40分ほどだ。

異次元空間(1日目)
標高2800mのルクラに降り立つと、カトマンズとは空気がまったく変わりひんやりしている。早速バイクを組み立てていると、10人ほどの村人に囲まれた。どうやら自転車自体珍しいようだ。
いよいよ出発だ。はじめはしばらくゆるい下りだった。トレイルを行くシェルパ人たちに「ナマステ!」と挨拶すると元気に「ナマステ!」と返ってくる。ひたすらのどかな景色の中で、軽いトランス状態になっているのが自分でよくわかる。途中出会ったチベット仏教の小僧さんたちが、僕のバイクに乗ろうとしてバイクと格闘していた。アップダウンを繰り返してドゥドコシ沿いをさかのぼり、高原のペンション村のようなパグディングのロッジで一泊する。                        

  ヘルメット初体験。でも逆さよ、それ。→
                                     
 
ルクラの通りをライディング バイクに集まってきた村人
                         
           

小僧たちがバイクに群がる。みんな大爆笑しながら試乗。

             
   
ドゥドコシ沿いをさかのぼり大きなつり橋を渡ると、急な上りが始まる。

シェルパ人(2日目)
ナビョのアドバイスに従って、ナムチェまでの急坂はポーターを雇った。パグディングで出会ったシェルパ人とナムチェまで500ルピー(約750円)でバイクを運んでもらう契約を結んだ。毎日50kg以上の荷を運ぶ彼にとってバイクはなんともないらしい。シェルパスタイルで、額にストラップをあて持ち上げると「オー、べリーライト!」と言って、早速歩き出した。ドゥドコシ沿いをさかのぼり大きなつり橋を渡ると、急な上りが始まる。これはナビョの言ったとおりライディングどころか、担いであがるのも難しそうだ。標高はまだ3000mほどだがかなり息があがる。15分ほど上っては休みを繰り返してゆっくり行く。ポーターは額に汗を浮かべながら、笑顔で「ビスターリ、ビスターリ(ゆっくり)」と僕を励ましてくれる。パグディングから800mほど高度を上げて、標高3440mのシェルパ人の町・ナムチェにたどり着いた。少し高台に上って町全体を見渡してみると、クンブ渓谷の中に大都市が浮かんでいるようだ。

 
シェルパのもうひとつの足
 
    荷を置いて休むシェルパたち。荷は50Kg以上あり、一度おろしたら持ち上げるのに一苦労だ。  
   
               
学校の先生が自転車に乗って走ると、子供がついてきた。 今度はチュマワの子供たちが練習。
           

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空中の野外劇場のようなナムチェの町。 タルチョー(祈祷旗)が、いたるところにある。